2011/10/16

「身体を温める秋の野菜」

食欲の秋到来です。
過ごしやすい季節ですが、気温が低くなる冬に入る準備が必要。四季のある日本で育つ野菜達は、人間の身体の健康維持にとって本当に効果的です。秋は、緑菜よりも芋やニンジン、大根のような根菜が多くなります。色合いは華やかではありませんが、効用は抜群。身体を温めてくれる根菜を上手に日頃の食事に取り入れて、冬に備えましょう。



まずは、ラディッシュ(かぶ)とだいこん。
根に消化酵素が含まれているので、胃もたれ、胸やけに効果があります。葉の方にカルシウムが含まれているのでイライラやストレス-、骨粗しょう症予防。カロチン、ビタミンCで風邪予防。栄養成分は根元より、葉に多いです。消化酵素の効果は加熱すると低下するので、漬物やすりおろして食べると効果が高いです。
ごぼう。
食物繊維のリグニンは、体内の有害物質を吸着して排泄させる作用・抗菌作用があり、大腸がん予防にも効果があります。炭水化物イヌリンには、利尿作用、腎臓機能を向上、血糖値の上昇を抑える効果があります。
色も形も素っ気ない野菜の代表選手ですが、身体の毒を出してくれるのですね。
さつまいも。
赤い色素に含まれるアントシアニンには、強い抗酸化作用があります。芋類のビタミンCはでんぷんに守られているため、加熱による損失が少なくて済むというメリットあり。豊富な食物繊維で腸内改善に役立つ野菜です。
にんじん。
抗酸化力があるβカロチンが豊富でガン予防や疲れ目に効果があります。生で食べるとビタミンC破壊酵素がビタミンCを破壊してしまいますので、加熱調理して食べる方が効果的です。生で食べたい方は、破壊酵素の働きを抑えるリンゴとの食べ合わせが良く、リンゴと生にんじんのジュースなどが、ベストバランスだと思います。

しょうが。
 しょうがの辛み成分には血行促進作用、新陳代謝を上げ体を温める、発汗作用向上の効果があります。 また、強い殺菌力もあり、香り成分には、疲労回復、食欲増進、健胃、解毒、消炎などの効果があります。
☆調理マメ知識:皮をむく時、クシャクシャにしたアルミホイルでこすると驚くほど綺麗に皮がむけます。
個人的には、ウォッカをフレッシュジンジャーを使用したジンジャーエールで割ったモスコミュールが一番好きですかな。

□自家製ジンジャーエール原液のレシピ□

・ショウガ(すりおろし)200g
・砂糖             200g
・水               200g
・シナモンスティック  1~2本
・クローブの実      10コくらい
・ローリエ          1枚

・鷹の爪          1本
・レモン汁          50~100cc


調理は、適当です(笑)。全部を鍋に入れて中火でコトコト。最後に濾して出来上がりです。
きのこ。
キノコ類特有の成分であるレンチナンは、抗腫瘍作用があり、がんの発生・進行を抑える作用や、風邪などへの抵抗力向上の効果があります。ガレリアでは、マッシュルームやシメジをふんだんに使用した料理が沢山あります。…が、やはりフレッシュのポルチーニが食べたい!です。

しし唐辛子。
唐辛子と同じ成分、カプサイシンが含まれ、新陳代謝をよくします。ダイエットには抜群の効果らしいです…が食べ過ぎもどうかと…。ビタミンC、カロチンが、免疫力アップ、風邪予防に役立ちます。ガーリックオイル系のパスタに入れると美味しいです。

さといも。
ぬめりの成分が胃の粘膜を保護して、胃炎や胃潰瘍の症状を和らげる効果があります。脳細胞を活性化する効果もあり、呆けを防ぎます。我々の洋食業界では、全く使用しませんが、個人的には茹で上がりにオリーブオイルと岩塩をかけて食べるさといもが美味しいと思っています。

などなど、効用を知ると、料理が更に楽しくなると思います。
皆様、栄養価の高い秋・冬野菜を沢山食べて、健康な毎日をお過ごしください。